ワークシート上のデータはテキストまたは数値のいずれかとして扱われます。ワークシート上で、左揃えで表示されるデータは、テキストとして認識されています。右揃えのデータは数値として認識されています。
これらの設定を理解しておくことは重要です。
Originの日付データはグレゴリオ暦に基づいており、1/1/0100から12/31/9999の範囲に対応しています。日付と時間を処理するOriginの内部システムでは、ユリウス通日を使用して、1月1日を-4712 (January 1, 4713 BCE)、グリニッジ標準12時を"time zero" (t0).としています。Originの時間計測システムは12時間オフセットによって異なります(Originのデフォルトシステム: 修正ユリウス通日をご覧ください。)。
Origin 2019では、異なる"time zero」ポイントの2つ日付・時間のシステムを利用できます。一つ目は、デフォルトシステムの12時間オフセットを使用しないtrue Julian Dateです。もう1つは、Origin 2018で使用していたシステムで、小数点以下秒など、正確性が必要なシステムです。詳細は、Originの日付と時間をご覧ください。
日付・時間データを扱う事の出来るOriginの他の機能(例えばインポートフィルタ)を使うのでなければ、日付・時間データはインポートするときはテキストとして認識されます。これに対して、正しい日付・時間フォーマットを適用してワークシートにインポートするには、次のようになります。
その列で日時を表示するように事前設定しておき、キーボードを使用して日時データを直接入力することもできます。これを行うことにはいくつかの利点があります。例えば、フォーマット = 日付、表示 = 一番上の組み込みフォーマット(例: "10/2/2018")に設定してキーボードでの入力を始めると、Originは "10/02/2018"、 "Oct 2, 2018"、 "10-2-18" を正しく解析し、それらを選択されたフォーマットで表示します。多くの場合、データファイルをインポートして、左寄せ(テキスト)の日時データを特定の日時表示フォーマットの右寄せの数値データとして正しく表示したいと思うでしょう。
![]() | 列プロパティダイアログでカスタム表示フォーマットを定義するとき、ASCIIインポート(impASC) ダイアログのカスタム日付フォーマットが適用されます。このテーマオプションを保存すると、新しくファイルをインポートするときに便利です。 |
一度、日付・時間の文字列を作成(ワークシート上で右揃えであれば数値として認識されています)すると、以降は簡単に表示フォーマットを切り替えることができます。日付・時間の値はDouble(8)の数値で保存されています。ワークシートに表示されるのは本来の数値です。表示フォーマットを9/19/2018 HH:mm:ssからWedに変換し、再び9/19/2018 HH:mm:ssに変換し直しても、本来のな数値は変更されません。
以下の画像では、ワークシートに、同じ(数値の)ユリウス通日の値を入力しています。それから、列プロパティの表示で、それぞれの列に異なるフォーマットを設定しています。
日付・時間データに間隔がある場合、それらは欠損値(「--」)として表示される場合があります。LabTalkのシステム変数@JMの値を変更することにより、二重ダッシュを表示しないように選択できます。
@JM = 0; // 欠損値を二重ダッシュとして表示する(デフォルト設定) @JM = 2; // 欠損値を空白として表示する
システム変数の値を変更する方法については、FAQ-708 システム変数を永続的に変更するにはを参照してください。
日付と時間のフォーマット指示子の機能は、下の表の通りです。この備え付けのフォーマットを利用するか、表示のカスタムフォーマットで作成します。
意味... | 以下の指示子を利用 |
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Month |
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Day |
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Weekday |
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Year |
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Quarter of Year |
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Hour |
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Hour |
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Minute |
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Seconds |
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秒の小数部 |
Note: デフォルトでは、日付・時間は(フォーマットは日付ですが、時間要素も含みます)は内部的にはユリウス通日(倍精度)で保存されます。整数部分が日付で、少数部分が秒を示します。このシステムでは、小数点以下4桁までに制限されており、これより小さい値は四捨五入されます。 Origin2019から、「Time Zero」が2018年1月1日00:00と定義されている2018 日付システムをサポートしています。この場合は、整数部分が小さいので、少数部分の桁数を大きくすることができます。 2018システムでは、10-8秒まで対応しています。 |
午前/午後 |
|
![]() | 列プロパティやインポートウィザードで編集したフォーマットはプロジェクトに保存されます。これに対して、環境設定: オプションで定義された2つのグローバルカスタムフォーマットはOriginのインストールファイルに保存されます。 |
ワークシートの日時データの構造がOriginの組み込みまたは利用可能なカスタムフォーマットオプションの1つと一致しない場合は、独自のカスタムフォーマットを定義する必要があります。日付と時間のフォーマットで説明したように、Originの日付と時刻のフォーマット指定子を使って次のことができます:
フォーマットに表示するカスタム日時フォーマットを設定してみましょう。
1998年9月5日土曜日
.....この場合、完全な曜日名 (dddd)、 完全な月名 (MMMM)、月の日付(d)、そして完全な年 (yyyy)の指定子が必要です。
したがって、次のように入力します。
dddd, MMMM d, yyyy
Note: yyyy-MM-dd'T'Hh:mm:ss のように、予約文字を使い、変換したくない場合は、一重引用符で囲みます。 |
IRIG (Inter-Range Instrumentation Group)時間形式は、政府や商用で使われています。IRIG時間形式の一般的な形式は IRIG-Bで、これは年の日数(0 - 365/366)、時間、分、秒、秒以下の小数を1秒の更新レート1000 Hzのキャリアで送付します。
OriginではドラッグアンドドロップでASCIIインポート(データ:ファイルからインポート:ASCII)またはインポートウィザード (ファイル: ファイルからインポート: インポートウィザード)からIRIGタイムコードを取り込むことができます。IRIGタイムコードを含むファイルは数値データとしてインポートすることで、テキストデータから変換する手間を省きます。インポートしたら、列プロパティの表示ドロップダウンリストで適当なフォーマットに変換します。フォーマットに時間が選択されている時、以下の表示フォーマットが利用できます。
以下の表示オプションが利用できます。
OriginではIRIGタイムコードにカスタム表示を適用することもできます。さらに、IRIGタイムコードは上記の表記方法であれば、どのフォーマットでも表示できます。